たかだか数十円で体調不良を避けられるおくすり手帳の素晴らしさ

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※画像は本文とは関係ありません。

どうして電子化しないのか?おくすり手帳の謎 | More Access! More Fun!

定期的に話題になる『おくすり手帳』なんですけど。個人的には大した金額じゃないんだから別にいいだろ派です。

そもそもおくすり手帳とは何かというと、自分の飲んでる薬を明確にすることで副作用とか飲み合わせによる影響を防ごう、みたいな制度です。薬局で処方箋(しょほうせん)を出してもらうときにおくすり手帳を見せることによって薬剤師の人に今の薬を説明する、という使い方ですね。

4月から医療費が変わる!おくすり手帳は持つべきか、持たざるべきか?|ダイヤモンド・オンライン

で、今年の4月から医療費が改定されたことでおくすり手帳にも医療費がかかるようになってしまったと。それまでは無料で配られていたのだけれど、今は20円払うようになってしまったということです。

そんなわけで『おくすり手帳を断って20円節約しよう!』みたいな話題が出てきて問題になったのが今年の6月ぐらいでした。

 

個人的な意見としては、冒頭にも述べましたが『たったの20円だからわざわざ拒否してリスク背負うよりも説明された方が楽だろ』派です。500円かかるとかであればちょっと考えるけど、20円だからなー。

薬を処方する医師の側としては患者が飲んでる薬をすべて知ることが難しいし、そもそも薬を医者が出すわけじゃないし。医者は「こういう感じの薬をこれぐらいの量出してくださいね」ぐらいしか言ってないじゃないですか。調剤指示をちゃんと覚えてないですけど。

 

医者の仕事は目の前の病気を治すことなわけですよ。つまり、鼻水が出て困る人が居たらそれを治すために必要な指示をするわけです。しかし言い換えると、目の前の病気を治す以外のところまでは対処できない。

たとえば鼻水を治療してもらいたい患者は、実はいつも腹痛の薬を飲んでいるかもしれない。そしてその薬が鼻水の薬ととても相性が悪いかもしれない。

逆に、鼻水の薬を処方してもらったけれど、特定の患者には効きにくい体質だったりするかもしれない。その反対に、生まれつき鼻水の薬が効きやすくて鼻毛がやたらと出てしまうかもしれない。

……ということをいちいち患者が説明しなくてもおくすり手帳に記録しておけば防げるわけです。鼻水の薬だから骨折の塗り薬に影響がない、とは薬剤師でもないと判断できないんですよ。

確かに20円の節約になるかもしれません。が、20円ケチったせいで効きにくい薬だったり効きすぎる薬を処方されるよりはよっぽどマシなんじゃないかと思います。むしろ個人的には20円ぽっちで良いのかと思うレベル。

 

さて、冒頭に紹介した記事では『電子化しろよ!』という内容。電子化して管理を第三者に任せてしまえば楽だよねー、という気持ちも分かります。ですが、それって通常のサービスの20円よりも確実に高くなりますよね。

たとえばクラウドとかに保存する場合、運営費用が延々とかかってしまいます。無料でやる場合は広告がバンバン貼られますし、有料ならば数百円/月程度かかるでしょう。

さらに言えば、アプリの場合はスマホが無いと使えない(つまり電池が無くなったり買い替えたりすると使えなくなる)上に、薬局側がアプリに対応していないと患者側が手入力しなければならず面倒なことに。

個人的には飲んでる薬の情報をクラウドとか企業に預けるのって危険なイメージがあるので、できれば安全なところに預けたいんですよね。マイナンバーと紐づけて自治体で保管できればありがたいのですが、現在の自治体だと難しいだろうなぁ。

 

ちなみに俺は「薬をもらうたびに毎回おくすり手帳を忘れてしまう」ので、『毎回聞かれるのメンドクセー!』って気持ちは分かります。免許証やクレジットカードと同様に持ち歩けるサイズならいいんですけどねぇ。

 

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