ポケモン世界における『進化』について小説版に記載されていたこと

標準

どうも、嘴です。

ポケモンGOが登場して話題になってる昨今ですが、一部の人たちにおいて「なんでポケモンで『進化』って単語を使ったんだろうなぁ」という意見が見られました。

確かに、ポケモン世界では単に形態が変わることを『進化』と称してるんですが、現実世界でいえば『成長』または『変態』というのが正しい呼び方なんですよね。特にイモムシがサナギを経てハチになるあたりの流れは変態そのもの。

もっとも、すでにポケモンが登場してから四半世紀以上たっているので修正は不可能だと思いますが。

 

さて、実はポケモンの小説の中で『進化』について言及されている部分がありました。

それがこちらの小説。ポケモンのアニメをノベライズしたもので、子ども向けな文体でありながらも世界観をグッと広げる良い内容でした。クチバシティ編までしか書かれていないので、もっと続いてくれれば良かったんですが。残念ながら6年前に筆者が亡くなっているため、続刊はなさそうです。おまけにどちらも絶版になってるのが悲しい。

閑話休題。この小説の幕間にて、進化論勝利学会による秘密講演の録音テープの文字起こしが記載されていました。以下、小説からの抜粋です。

メンデル・ウォレス氏「進化という言葉は、かつてこの地球で、延々と進化を続けた生物に対して使うものであり、200万年前に誕生したというポケモンごときに使ってもらいたい言葉ではない」

(一部聴衆の声)「そうだ、そうだ!」

メンデル・ウォレス氏「たとえば、キャラピーからトランセルへの進化などは、ムシがサナギになってチョウになるようなもので、これは、生物用語で、変態という言葉がちゃんとあるのである」

(一部聴衆の声)「意義なーし!」

メンデル・ウォレス氏「タマゴから、おたまじゃくしになって、カエルになるのを、人は進化とは呼ばない。だが、すべてのポケモンの進化と呼ばれるものが、変態かというと、それもたしかではない」

(一部聴衆の声)「そうだ、そうだ!」

というわけで、ポケモンの世界のなかでも旧来の進化論を知ってる人からすると疑問があるようです。とはいえ、前述の進化論勝利学会は『ダーウィンの進化論に当てはまらない生物がいることは許されない』という団体のため、劇中でもあまり支持されていないと書かれています。

また、前述の録音テープの後にポケモンアナリスト(分析家)のソネザキマサキ氏は次のようにメモを残しています。

一般の人にとって、ポケモンの進化について、学会がどう呼ぼうといいのである。そういう現象が実際にあることは確かなのだから……ただ、進化という言葉はなんとなくわかりやすく、いつのまにか一般的に使われるようになったとみられる。進化論上の進化と、現象としてのポケモンの進化のちがいは、これからの研究を待たなければならない。

 

つまり、ポケモンの世界でも『厳密には違うけど分かりやすい』という理由のようです。ほかのゲームでもモンスターが形態変化するときに進化という表現を使ってたりするため、ポケモン以外でもしっくりくる単語なのでしょう。

 

このノベライズはかなり古い(初版が1997年なので今から20年近く前)上に、原作のゲームをもとに作ったアニメをもとにして作った小説なので、どこまでが公式の設定なのかはわかりません。ただ、前述のように「進化という単語は適切ではない」「良いじゃん使いやすいし」という流れは実際にあり得そうで面白いですよね。

 

個人的にはこの2巻はポケモンの世界観が細かく丁寧に解説されているので、ぜひとも電子書籍化してほしいところです。もし古本屋などで見かけたら読んでみてはいかがでしょうか。

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。