生理が出てくるフィクション作品って多くないのでは?

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性転換する作品、いわゆる『TSモノ』って割と多いけれど、その中で生理の存在に言及されたものってほとんどないな、と思いました。あくまでも個人的な予想なので、全然データが無い空論ですけれど。

男性から女性に変化する場合でもその逆でも、生理が起きるということがスルーされていることがほとんどだと思います。例えば男性から女性になって「月に1回程度のサイクルでめっちゃ体調不良……ツライ……」とか、その逆として「メンタルも体調も全然変化しない! 男性って超快適!!」とか。そういう事例がありそうだけれども、そういうシーンってほとんどないですよね。

なので、『おれがあいつであいつがおれで』という作品を最初に読んだとき、「女って体調めっちゃ悪くなるのに平然としなきゃいけないからツライぜ」というような言及があって、だいぶ新鮮に思いました。

……と書くと、TSモノにリアリティがない!みたいな話になりそうですけれども。個人的には「そもそも生理の存在が言及される作品ってそんなに多くないよな」と思うわけです。

普通の恋愛モノでも、あまり生理の存在が言及されてない。「今日は生理中だからあまり歩けない」とか、そういうシーンは多くないように思います。個人的にはせいぜい妊娠判明トリガ(生理が最近来てない……もしや!→妊娠してたと判明)にしか使われないのではないでしょうか。 少女漫画やレディコミではチラホラあったりするんですかね?

生理の周期は人によって異なりますが、ググった感じだとだいたい1か月周期で4日前後発生するわけですから、ほぼ日常の話なわけじゃないですか。でもフィクション作品(漫画に限らず、映画やドラマでもあまり出てこない) だと、その存在が無いかのように扱われてる。

ただ、考えてみるとギミックとして扱いにくいってのはあるような気がするんですよね。時系列を計算するとこの辺でこのキャラクターはメンタルが不安定になるとか、この辺では運動できないので出てこなくなるとか、厳密に考えるとどうしても使えない。風邪や骨折といったほかの傷病・疾病と比べると、「生理だから看病する」みたいなシーンも起こしにくい。生理休暇が日常的になれば変わるかもしれませんが。

フィクション作品に平常ではないギミックを敢えて入れる場合、何か意味を持たせる必要がある(看病するわけでも入院するわけでもない程度のショボい風邪とかは出てこないですし)、ということを考えると『意味を持たせにくい』という点から生理が言及されにくいのかもしれません。

途中に書きましたが、もしかすると少女漫画やレディコミではその辺が『日常にありがちなシーンのひとつ』として言及されてるのかもしれませんね。少年漫画・青年漫画でほとんど出てこないだけで。