アーケード版艦隊これくしょんがすごいなと感動した話

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※風景画像探すのが面倒になったのでこれからはいらすとやの画像にしようかと思います。

どうも、嘴です。

先週ゲーセンに行ったら艦これアーケードが稼働していたので、近くにあったモニタで観戦してました。自分がよく行くゲーセンでは、ゲーム筐体の近くに大型ディスプレイでゲーム画面を表示し、気軽にゲームを観戦できるようにしています。そうしたら予想外にカッコよかったので、その感想を。

ちなみにゲームはプレイしていません。現段階ではプレイするまでの待ち時間が長すぎる上に、そもそもプレイスタイルが自分には合わないように見えたので。

さて、これアーケードの感想ですが。端的に言うと「DMMのブラウザゲーム版で師除外された部分を丁寧に表現している」という感想です。艦これの台詞で言い換えると「これこれ! こういうのが欲しかったんだよー!!」という感じです。

 

DMMのブラウザゲーム版(以下『ブラウザ版』と表記)では、海域での戦闘中にプレイヤーができることが皆無なゲームなんですよね。自分の艦隊を編成して海域に参戦し、敵を倒して戻ってくるという内容なのですが、海域に参戦した直後は『進撃』『撤退』しか選ぶことができないんですよね。

また、演出も乏しいゲームでした。艦娘の立ち絵はあるものの、カットインやダメージを受けたときの演出で出てくる程度。戦闘中も立ち絵をトリミングした画像からミサイルの画像が飛んでくる演出。ブラウザゲームとはいえ、登場した当初は「えっ、こんなもん?」と言われていたような気がします。

海域ではいろいろなルートがあるものの、基本的に運任せ。戦闘時にもプレイヤーができることは無く、自分の艦隊が戦うのを祈るしかないという仕様。ゆえに運要素が強く、上級プレイヤーであっても『とにかく数をこなすしかない』という状況でした。

したがって、ブラウザ版は「海域進出前に準備を整え、祈りながら何度も海域に進出」というゲーム展開になっていました。

言い換えると、対戦型カードゲームのように『事前にデッキを作って綿密な計画を立てる楽しみ』というのが醍醐味とも言えます。けれども一方で「戦闘で何かさせろよ」「こんなショボいグラフィックじゃなくて派手な演出してくれよ」という不満も発生しやすい状況でした。

自分がブラウザ版に飽きたのもそれが理由なんですけどね。

 

それを踏まえて、アーケードゲームの艦これ(以下、AC版と表記)について。AC版では前述の不満要素が丁寧につぶされていました。

例えば互いに艦載機を飛ばして戦う航空戦の演出。ブラウザ版では互いの陣営から艦載機のオブジェクトがプーンと飛び立って交差、『制空権確保!』と表示されるだけでした。

一方AC版。空母の正面にカメラが寄って弓矢を放つシーン(軽空母だと巻物から放たれます)。放たれた弓矢をカメラが追いかけ、途中で飛行機に変形するところを映し、ほかの飛行機と共に空に飛び立っていきます。同様に、敵側が空飛ぶモンスターを射出してくるシーン。場面転換し、手前から奥に飛ぶ飛行機と、奥から飛んでくる敵のモンスターが、時代劇の殺陣のように空中ですれ違うシーンに。その後、爆発する敵をバックに手前に飛んでくる飛行機を見せ、止め絵で『制空権確保!』と表示。これらの流れを丁寧に3DCGで描いていたのがとてもカッコよかったです。

と、自分の文章で書いても表現力が足りてないので、動画を貼り付けておきます。

 

こちらがブラウザ版。航空戦は序盤です。

 

一方、AC版はこちら。航空戦が始まるのは7分40秒あたりから。この動画では敵航空艦隊が出てこないため一方的に制空権確保してしまいますが、敵が出てくる場合は『制空権確保!』のシーンで後ろに敵の爆発があるのでとてもカッコいいです。仮面ライダーが敵を倒したときの決めポーズみたいなカッコよさ。

一欠

※画像はイメージです。

 

他にも、戦闘で魚雷を発射した後のモーションや夜戦突入の演出など、3DCGをふんだんに使った演出が各所に使用されていました。ただCGが動くだけでなく、要所要所でカメラがグッと寄ったりしているのが『このシーンをカッコよく演出するのはこの動きなんだ!』と丁寧に作られているのを実感させられてとても良いですね。

まさに、「ブラウザ版では表現されていなかった部分が描写されたらどうなるのか」という解が描かれていると言っても過言ではないかと思います。

たとえるならば。戦闘シーンが「○○の攻撃! 敵の××はNポイントのダメージを受けた!」と文章で表記されていたRPGが、リメイク版ではCGキャラが動いて表示されるようになった、という感じではないでしょうか。

 

CGによる演出だけではなく、海域での戦闘にプレイヤーの介入要素が増えたのも素晴らしいと思います。

繰り返しになってしまいますが、ブラウザ版の艦これは『海域に参戦した後は進撃 or 撤退しか選ぶことができない』『戦闘内容もルート指定も運任せ』というゲームシステムでした。ところがAC版ではそこが大幅に変更され、戦闘中にもユーザーができることが増えていました。

具体的には戦闘シーンでの砲撃をするタイミング、艦隊の陣形、敵との位置関係などがリアルタイムで操作できるようになっています。今までは祈るだけだった戦闘が、「どのあたりを索敵するか」「敵艦隊と戦う上で都合のいい位置関係はどこか」「敵の攻撃を避けるには」と状況に応じて的確に操作する必要があり、非常にあわただしく、かつ遊びがいのあるシステムに変更されていました。

ブラウザ版のプレイヤーを仕事を依頼するだけで後は報告を聞くだけの管理職とすれば、AC版のプレイヤーは実際に海域に同行して一緒に指示を出しながら戦うチームリーダーという感じです。

 

さらに、個人的にすごいなと思ったのが艦娘ドロップシステム。戦闘に出ると新しく艦娘を獲得できるのですが、なんとオンデマンド印刷なんです。

個人的にはこの手のゲームって印刷済みのカードがランダムに筐体に入っていて、プレイのたびに出力されると思っていました。けれども艦これというゲームはブラウザ版とAC版の両方とも『海域の難易度によって出てくる艦娘が異なる』という仕様のため、事前に印刷されているカードでは都合が悪いことになります。そこでAC版では、筐体のなかに印刷機能が搭載され、ゲームするたびに印刷されるという仕様になっていました。

 

先ほどと同じ動画です。17分35秒あたりから艦娘のドロップの様子が分かります。『艦娘着任挨拶』として、プレイヤーが鎮守府のなかを歩くシーンが50秒ぐらいありますが、おそらくそのムービー中に印刷しているのだと思われます。

しかも場合によってはホログラム加工されたカード(通称ホロカード)もある、とか。ホロカードの場合、白紙カード台紙に印刷してからホログラムのシートを上からかぶせて圧着する必要があるんですよ。ホロカードの場合だけ印刷時間が長くなるという仕様でない限り、それらの工程をたった50秒できっちり仕上げられるとは思いませんでした。

巨大な印刷機でなくともカードが作れるほどの印刷技術があるとは。未だに生のカードを触れてないのですが、どれぐらい高精細な印刷があのカラーボックス程度のサイズの筐体で行われてるのかが非常に興味深いです。

 

……という感じで「艦これアーケードってマジ凄いよ」と語りましたが。自分はあまりプレイしないだろうなとも感じています。

というのも、このゲームってかなり金がかかるっぽいんですよね。通常の1プレイで1クレジット(≒100円)、海域突入時のドロップで1クレジットと、両方合わせると1プレイで最低でも2クレジットかかる仕様になっています。さらに、母港で建造する場合は1クレジット、母港で艦隊の編成や修復など時間を使う場合は時間に応じて1クレジットとお金がかかってしまいます。

AC版プレイヤーによるこのメモを見る限り、本気で遊ぶ人はコインタワーが必要になるぐらいお金を使うみたいです。Suicaで決済できたらもっと楽になりそうですが。

自分が今までアーケードゲームをやった経歴って音ゲー→格ゲーという流れなので、「1回プレイで1クレジット」「カードに保存できる内容は自分のプレイ履歴程度」という感覚なので、1プレイでここまでモリモリとお金を使うことになるゲームは抵抗があるんですよね。

逆に、1プレイで大量に100円玉を使うゲームに抵抗がない人にはおすすめかもしれません。戦場の絆のように1プレイ500円のゲームや、クレーンゲームやメダルゲームをよくプレイしてる人なんかが向いているかもしれません。

 

そんなわけで、プレイ風景を見る限りではお金がめっちゃかかるけれどもお金をかけるだけの価値があると思わせるほどの丁寧なゲームでした。ブラウザ版とはゲーム性が大幅に変わっていますが、その違いも含めて楽しめそうなゲームでした。

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